伊東市の賃貸市場動向 2013年版

市場状況

ここでは、弊社データや伊東市のデータ、公的なデータをもとに伊東市の賃貸市場について感じたことをまとめていきたいと思います。

 

今後伊東市でどうやって賃貸運営していくか、のヒントになれば幸いです。

 

なお、ここでまとめていることは弊社独自のものとなるため、あくまでも参考に読み進めてみて下さい。

 

参考データ

アットホーム”住まいのアンケート”

総務省統計データ

静岡県統計データ

伊東市統計データ

 

(有)尾崎住宅販売

作成者:尾崎 弘一

平成25年12月作成

人口統計

賃貸経営は、長い投資です。

新築しローンが終わるまで所有するのであれば、数十年となります。

中古であれが、最低でも数年から15年程度かかります。

 

ここで抑えておかなければいけないことが、人口統計です。

 

現在、日本の人口の中で一番多い年齢層をご存じでしょうか。

これは、昭和22年~24年生まれの62歳~64歳、第1次ベビーブーム世代の方々です。

 

では、次に多い年齢層はどうでしょうか。

これは、昭和46年~49年生まれの37歳~40歳、第2次ベビーブーム世代の方々です。

 

その次が70歳前後の方々となっています。

 

上記統計は、日本全体のものとなるため、賃貸経営に直接関係することではなりませんが、では、アパート経営している所在地の人口統計はどうなっているのかはご存じですか。

 

これを抑えておかなければ、ターゲットをどこに絞るのか、が分かりませんよね。

 

まずは、所有している賃貸物件の人口統計を調べてみてはどうでしょうか。

日本の空室率

日本全体の空家率をご存じでしょうか。

これは、総務省が発表した2008年のデータとなりますが、日本の空家率は13.1%もあります。

 

賃貸経営をされている方で、

「たかが13.1%かぁ」

空室リスク25%みてるから大丈夫」

と思った方…。

 

日本の住宅総数はご存じですか。

これも2008年発表の総務省のデータとなりますが、日本には57,586千戸の住宅があります。

その内賃貸住宅は、19,282千戸。では、賃貸住宅の空家数はどのくらいあるのでしょうか。

これは、4,127千戸となっており、全体の17.6%を占める計算となります。

 

いかがでしょうか。

 

「まだまだ17.6%」という考え方もあるかもしれません。

しかし、賃貸経営は長い投資です。少しでも先を想定した計画が必要ではないでしょうか。

 

最後になりますが、上記事項は日本全体の割合となりますので、その所在地の空家率も把握する必要があります。

 

追伸

まだまだ17.6%…確かにそうかもしれません。

2003年の賃貸用住宅の空家率は16.8%でした。

5年間で0.8%の増加です。

10年勝負で新築を建て、

10年間のインカムゲインと、

10年後のキャピタルゲインで投資するのであれば、

まだまだ余地はあるかもしれません。

※上記事項は、

  伊東市内で新築から10年間空室リスクが読めた場合の

  想定から書いてみました。

伊東市の人口統計

では、伊東市の人口統計はどうなっているのでしょうか。

伊東市のHPを参考に調べてみました。

 

伊東市の人口は、平成7年の72,287人をピークに

平成12年、71,720人

平成17年、72,441人

平成22年、71,437人

平成25年10月31日、72,309人

と増減を繰り返しています。

 

世帯数では、大正9年の2,499世帯から現在まで増加し続けています。

平成 2年 25,715世帯

平成 7年 27,739世帯

平成12年 28,547世帯

平成17年 29,962世帯

平成22年 30,636世帯

平成25年 34,945世帯(10月31日現在)

 

人口と世帯数の統計をみてみると、まだまだ賃貸の需要は大丈夫そうかな!?

とも予想できそうですね。

 

次に年齢階級をみてみたいと思います。

伊東市の年齢階級

では、伊東市の年齢階級別をみてみたいと思います。

平成22年のデータとなりますので、ご了承下さい。

 

伊東市の人口総数は、71,437人。

男性33,279人、女性38,158人、

女性の方が5,000人ほど多い結果となっています。

 

年齢階級別を多い順に並べてみました。

1. 60~64歳 7,258人(第1次ベビーブーム)

2. 65~69歳 7,091人

3. 70~74歳 5,925人

4. 55~59歳 4,860人

5. 75~79歳 4,574人

6. 35~39歳 4,537人(第2次ベビーブーム)

7. 40~44歳 4,509人

8. 45~49歳 3,972人

9. 50~54歳 3,929人

10.80~84歳 3,181人

 

高齢層が上位を占めていることがわかります。

賃貸を借りる方は少ない顧客層だと思いますが、いかがでしょうか。

 

賃貸の多い年齢層は以下の通りです。

20~24歳 1,925人

25~29歳 2,459人

30~34歳 3,162人

   合 計  7,546人

 

7,546人

だけなんですね。

 

総務省の発表している

平成24年度「家計調査報告」(年代別の持家率)は、

29歳までが6.5%、

30~39歳になると44.3%、

40~49歳で68.3%、

となっているので、やはり20歳から34歳までが一番賃貸需要が多い層だと言えると思います。

 

ちょっと賃貸動向が気になりませんか。

 

次は世帯数について考えてみたいと思います。

伊東市の世帯数

伊東市の世帯数は年々増加しています。

平成 2年 25,715世帯

平成 7年 27,739世帯

平成12年 28,547世帯

平成17年 29,962世帯

平成22年 30,636世帯

平成25年 34,945世帯(10月31日現在)

 

では、1世帯当たりの人口はどうでしょうか。

これは、昭和5年の5.2人をピークに平成22年は2.3人と減少を続けています。

少子高齢化が浮き彫りになっていますね。

 

世帯数は増加しているのに人口はほぼ横ばい、1世帯当たりの人口も年々減少している。

賃貸層の人口も今後減少する可能性がある。

 

伊東市の賃貸動向が気になりませんか。

 

次は、伊東市を地域別にみてみたいと思います。

伊東市を地域別の賃貸動向

平成22年のデータになりますが、

伊東市の人口と世帯数を地域別にみてみたいと思います。

 

人口総数71,437人 世帯総数30,636世帯

 

1.宇佐美

  9,909人・4,070世帯(1世帯2.4人)

2.玖須美

  8,539人・3,598世帯(1世帯2.4人)

3.岡

  8,451人・3,923世帯(1世帯2.2人)

4.川奈

  7,428人・2,967世帯(1世帯2.5人)

5.八幡野

  6,963人・2,989世帯(1世帯2.3人)

6.荻

  6,442人・2,471世帯(1世帯2.6人)

7.富戸

  5,966人・2,650世帯(1世帯2.3人)

8.鎌田

  3,827人・1,814世帯(1世帯2.1人)

 

上記の内容となっています。

個人的には、宇佐美地区が一番多いことを初めて知りました。

地主様も多く、ハウスメーカーが土地の有効活用を勧めているのも納得です。

 

荻地区は、人口では6位となっていますが1世帯当たりの人口では1位となっています。

要因としては、住宅地として地価が他地区と比べ高くないため、新築や中古を求めて人口が流入していること、市営住宅が多いこと等が考えられます。

賃貸物件はそれほど多くないため、賃貸需要を構築していく為には、家賃設定や設備投資が重要かと思います。

 

住宅地としての地価が他地区と比べ高くない

             ↓

荻の家賃は南伊東や川奈、吉田と比べて高くない

 

顧客ニーズから考えてみると、上記のような図式になるのではないでしょうか。

 

賃貸物件は、1にも2にも立地!

とはよく言いますが、伊東市の場合は、生活に車が必須のため、駅近で家賃も駐車場も高いなら、他の地域で家賃も駐車場も2台駐められるところを探す、

という考え方があります。

あとは学区ですね。

 

伊東市で賃貸経営をする場合は、立地ももちろん重要ですが、伊東市特有の地域性を得に考慮する必要があると思います。

 

次は、空き家についてです。

伊東市の空き家

市役所で聞いてみましたが、

伊東市の空家データはありませんでした。

ということで、

静岡県のデータを調べてまとめてみました。

 

まずは、静岡県内の人口の推移についてです。

平成 2年 3,671千人

平成 7年 3,738千人

平成12年 3,767千人

平成17年 3,792千人

平成22年 3,765千人

となっていますが、

平成27年には3,712千人

平成32年には3,623千人

と増加から減少に転じると予測されています。

 

世帯数も、

平成 2年 1,115千世帯

平成 7年 1,203千世帯

平成12年 1,279千世帯

平成17年 1,354千世帯

平成22年 1,397千世帯

と伊東市と同じく増加し続けていましたが、平成27年からは減少に転じると予測されています。

 

静岡県内の合計特殊出生率は、

平成18年 1.39

平成19年 1.44

平成20年 1.44

平成21年 1.43

平成22年 1.48

と推移していますが、出生数は減少傾向にあります。

 

若年人口(0~14歳)は、平成32年には総人口に占める割合が11%減少、逆に高齢者人口(65歳以上)は、平成32年には総人口に占める割合が30.1%に増加、すると予測されています。

 

では、空家率についてです。

平成20年のデータでは、静岡県内の住宅ストック数は約160万戸、世帯数は約137万世帯、量的には世帯数をかなり上回っています。

空家率は、

平成10年 11.9%(別荘を除くと9.4%)

平成15年 13.5%(別荘を除くと10.4%)

平成20年 14.2%(別荘を除くと11.3%)

となっています。

 

伊東市の場合、別荘の割合が高いため、空家率は出すのが難しいと思いますが、全国、静岡県と同じように空家率は年々増加していく一方かと思います。

人口の年齢階級別をみても、これからもっとペースが速く進んでいくのかな、とも予想されます。

 

ここまで、賃貸経営に役立つであろうデータをまとめてみました。

 

次は、賃貸の実情を表しているデータをまとめていきたいと思います。

賃貸の実情

平成23年12月作成

不動産ポータルサイト大手の「アットホーム」が調査した中部圏の”家賃について(社会人一人暮らし)”と伊東市(弊社データ)を比べてみたいと思います。

 

まず中部圏にお住まいの社会人を対象とした”現在の家賃”の調査結果では、男性平均は5.02万円、女性平均は5.17万円、全体の平均が5.09万円となっています。

 

一番多い価格帯は、平均で4万円台となっており、男性は4万円台、女性は5万円台が一番多い価格帯となっています。

 

では、伊東市は。

弊社データとなりますが、一番多い価格帯は平均と同じように4万円台となっています。

しかし、条件に見合うお部屋が多くなく、成約に苦戦する価格帯でもあります。

また、単身の方の場合、お勤め先からの補助がある方もいらっしゃるため、築年数や設備によっては、5万円~6万円での成約事例もあります。

 

次に”希望の家賃”の調査結果では、全体平均が4.03万円、男性平均が3.9万円、女性平均が4.16万円、となっています。

 

所得が伸び悩む時代ですので、慎重になる傾向があると考えられます。

「ライフプラン」のページでも書いていますが、早いうちからライフプランを立て計画していくことは、いまの時代とても大切だと思います。

 

では、伊東市ではどうでしょうか。

これは、調査よりも低く3万円となっています。

しかし、この価格帯でのお部屋が少ないため、成約はかなり難しいと思われます。

逆に3万円前後に家賃を抑えることによって、入居率のアップには繋がると考えられます。

 

平成26年3月作成

不動産情報サービスのアットホーム㈱が全国5つのエリアで

一人暮らしをしている18歳~29歳までの学生・社会人を対象に

調査した結果です。

 

現在の家賃は、学生は平均5.9万円、社会人は平均6.33万円

 

男女比では、

学  生:男性5.46万円、女性6.27万円

社会人:男性6.22万円、女性6.44万円

となっています。

前年比では、全体で学生0.3万円、社会人0.22万円のアップとなっています。

 

中部圏のみと全国平均では、だいぶ差があることがわかります。

伊東市の場合、やはり家賃相場を慎重に検討する必要があると改めて感じます。

 

初期費用についても調査結果があったので書いてみます。

平均初期費用は、学生11.28万円、社会人17.96万円となっています。

男女比では、

学  生:男性11.74万円、女性10.88万円

社会人:男性15.66万円、女性20.26万円

となっています。

 

家賃は伊東市に比べ相当高いと感じましたが、初期費用は伊東市の方が圧倒的に高いです。

 

家賃を調整することも大切ですが、初期費用を抑えることも大事ですね。

 

貯蓄なし世帯が年々増加している背景もあるので、家賃よりも初期費用を抑えた方が決まる可能性は上がるのかもしれません。

 

次は、「間取り」についてまとめてみたいと思います。

間取りについて

不動産ポータルサイト大手のアットホームが調査した中部圏の間取り(社会人一人暮らし)についてと伊東市(弊社データ)を比べてみたいと思います。

 

まず、現在お住まいの間取り全体ランキングです。

1.1K

2.1R

3.1LDK

4.1DK

5.2DK

となっています。

 

では、男女別では。

男性

1.1K

2.1R

3.1DK

女性

1.1K

2.1R

3.1LDK

となっています。

 

次に希望の間取りのランキングです。

1.1LDK

2.1DK

3.1K

となっています。

 

実際にお住いのお部屋は1Kですが、

理想は1LDKということのようですね。

 

1Kになってしまう理由としては、やはり家賃が原因でしょうか。

1LDKだと高いので予算内の1Kで諦めよう…。

ということだと思います。

 

伊東市内の場合、築10年以上経過している建物は、1DKや2DKの間取りが多く、1LDKや2LDKの間取りが出てきたのは、ここ数年に建てられてた

ハウスメーカーのお部屋がほとんどです。

しかし、やはりまだ築年数も浅いため、家賃設定は、伊東市の賃料水準から考えてみると高めの水準となっていると思われます。

 

しかし、だからこそ、

古い建物は

2DK→1LDK

3DK→2LDK

に間取り変更、家賃も抑え設備も投資!

することによって決まるお部屋があるんだと思います。

 

家賃設定は最重要ですが、間取りについても検討していく必要はあるかと思います。

 

次は「建物のタイプ」についてまとめてみたいと思います。

建物のタイプについて

ここでは、現在お住いの建物構造についてまとめてみました。

 

まず、全体のデータでは、

マンション:45%

アパート :55%

となっています。

 

男女別では、

男性

マンション:36%

アパート :64%

女性

マンション:54%

アパート :46%

となります。

 

一方希望では、

全体

マンション:67%

アパート :21%

一戸建て:12%

 

男性

マンション:60%

アパート :24%

一戸建て:16%

 

女性

マンション:74%

アパート :18%

一戸建て:8%

 

となっています。

建物構造

ここでは、現在お住いの建物構造についてまとめてみました。

 

まずデータです。

       全体   男性   女性

マンション:45%  36%  54%

アパート :55%  64%  46%

となっています。

 

一方希望では、

       全体   男性   女性

マンション:67%  60%  74%

アパート :21%  24%  18%

一戸建て:12%   16%   8%

 

となっています。

マンションタイプが強いことがわかります。

しかし、伊東では、マンションタイプの数が少ないこと、アパートより家賃が高いこと、があるため、減価償却含め利回りが見合うかどうかを十分検討する必要があるかと思います。

 

次に、築年数についてまとめてみました。

築年数について

ここでは、入居時の築年数についてまとめてみました。

 

まず、全体のデータです。

1.10年以下(27%)

2. 5年以下(16%)

2.15年以下(16

4.20年以下(13%)

5. 3年以下(11%)

6.20年超え(10%)

7.新築    (7%)

 

次に男女別です。

男性

1.10年以下(28%)

2. 3年以下(16%)

2. 5年以下(16

2.20年以下(16%)

5.新築    (10%)

6.15年以下( 8%)

7.20年超え( 6%)

 

女性

1.10年以下(26%)

2.15年以下(24%)

3. 5年以下(16

4.20年超え(14%)

5.20年以下(10%)

6. 3年以下( 6%)

7.新築    ( 4%)

 

となっています。

男性の方が女性よりも築浅を選んでいるようです。

女性は、築年数よりも家賃を優先させているのかもしれません。

最近では、古いアパートをフルリフォームしているお部屋も増えてきたのでそういった事情もあるかもしれません。

 

では、お部屋を探す際の希望の築年数についてです。

まず全体では。

1.新築    (28%)

2. 5年以下(24%)

3.10年以下(22

4. 3年以下(15%)

5.15年以下( 6%)

6.20年以下( 3%)

7.20年超え( 2%)

となっています。

 

男女別です。

男性

1.新築    (36%)

2. 5年以下(24%)

3.10年以下(20

4. 3年以下(12%)

5.15年以下( 4%)

6.20年以下( 4%)

 

女性

1. 5年以下(24%)

2.10年以下(24%)

3.新築    (20

4. 3年以下(18%)

5.15年以下( 8%)

6.20年超え( 4%)

7.20年以下( 2%)

 

となっています。

女性の場合、やはり家賃を優先させていることが伺えます。

男性では新築思考が36%なのに比べ、女性は20%、5年~10年以下でもきれいであれば、家賃が安い方がいい、ということなのでしょうか。

男性ではない20年超えでも4%いるということは、やはりお部屋をどれだけきれいに、尚かつ設備や雰囲気で勝負するかなのでしょう。

 

伊東市内の場合、ハウスメーカーの建てたお部屋と勝負できる!

お部屋にすることがまず第一かもしれません。

最近では宇佐美地区にハウスメーカーの建てた新しいアパートが増えてきましたので、これを参考に募集条件を調整してみてはいかがでしょうか。

 

では、次に最寄り駅からの距離についてまとめてみました。

最寄り駅について

ここでは、お部屋から最寄り駅までの距離をまとめてみました。

 

まず、全体のデータです。

1.15分以下(23%)

2.20分以下(22%)

3.10分以下(19%)

4.20分超え(18%)

5. 3分以下( 9%)

5. 5分以下( 9%)

となっています。

 

つぎに男女別です。

男性

1.15分以下(26%)

2.10分以下(20%)

2.10分以下(20%)

4.20分超え(18%)

5. 3分以下( 8%)

5. 5分以下( 8%)

 

女性

1.20分以下(24%)

2.15分以下(20%)

3.10分以下(18%)

3.20分超え(18%)

5. 3分以下(10%)

5. 5分以下(10%)

という結果となっています。

 

意外なことは、女性が男性よりも遠くても良いということですね。

やはり家賃を抑えたいからでしょうか。

 

伊東市の場合、車をお使いの方が多いので駅に近い方が良い、というケースよりも、少し遠くても車2台駐められるところが良い、学区で通学安心なところが良い、というニーズの方が多いような気がします。

駅から近いところを希望される方は、やはり高齢の方の割合が多いです。

 

伊東市の場合、市場の情報をできるだけ多く集めることが大切だと思います。

 

次は、募集条件を決める際にも役立つ「住まいを探す場合に重視したこと」についてまとめてみました。

住まい探しで重視したこと

平成25年12月作成

 ここでは、「住まい探しで重視したこと」

まとめてみました。

 

まず全体のデータからです。

1.家賃

2.間取り・広さ

3.通勤通学時間

4.周辺環境

5.階数

6.設備

7.部屋の内装

8.日当たり・通風

9.築年数

10.エリア

11.初期費用が安い

12.セキュリティ

13.外観

 

次に男女別トップ5です。

男性

1.家賃

2.間取り・広さ

3.通勤通学時間

4.周辺環境

5.築年数

 

女性

1.家賃

2.間取り・広さ

3.設備

3.通勤通学時間

5.階数

5.内装

というランキングでした。

 

やはり家賃を一番重視しています。

その次に間取りと広さ、通勤時間、設備、という順で重視しているということは、希望の家賃内で、間取りと十分な設備が付いていれば成約率は上がりそうですね。

立地と間取りは簡単には変更できないとしても、家賃と設備で調整することは可能ですね。

 

平成26年3月作成

不動産情報サービスのアットホーム㈱が全国5つのエリアで一人暮らしをしている18歳~29歳までの学生・社会人を対象に調査した結果です。

家賃以外で最初から最後まで重視したことについて、トップ5をまとめてみました。

 

社会人全体

1.間取り・広さ

2.最寄り駅から近い

3.通勤時間

4.交通アクセス

5.スーパーが近い

 

社会人男性

1.間取り・広さ

2.最寄り駅から近い

3.通勤時間

4.交通アクセス

5.スーパーが近い

 

社会人女性

1.間取り・広さ

2.最寄り駅から近い

3.通勤時間

4.階数

5.交通アクセス

 

という結果となっています。

伊東市は車がないと生活自体が不便なので、あまり関係なさそうなランキングとなっているのかな、と感じます。

 

 

次は、住まい探しで「重視した設備」についてまとめてみました。

重視した設備

ここでは、現在の住いを探す際に「重視した設備」について

まとめてみました。

 

まず、全体のデータです。

全体

1.独立したバス・トイレ

2.駐車場がある

3.フローリング

4.バルコニー・ベランダ付き

5.駐輪場

6.広い収納スペース

7.2口以上のコンロ

8.モニター付インターホン

9.オートロック

10.防音

11.ガスコンロ

12.洗髪洗面化粧台

13.インターネット接続無料

 

という結果となっています。

 

次に男女別データトップ5です。

男性

1.独立したバス・トイレ

2.駐車場がある

3.駐輪場がある

4.フローリング

5.バルコニー・ベランダ

女性

1.独立したバス・トイレ

2.駐車場がある

3.フローリング

3.バルコニー・ベランダ

5.収納スペース

5.オートロック

 

という順となっています。

 

1,2位は共通として、3位以降は分かれましたね。

男性は駐輪場を希望し、女性は室内や防犯を意識しています。

 

伊東市では、伊東市街を除くとほとんど駐車場付きで募集しています。

2位の駐車場があるはクリアできそうですね。

3点ユニットバスの場合は、改善または「住まい探しで重視すること」トップの家賃で勝負するしかなさそうです。

伊東市内に限らず、今後賃貸市場は、いかにお得感のあるお部屋にするか、が重要になってきそうですね。

 

アパートにオートロックは無理だとしても、特殊な鍵に変更し、モニター付きインターホン、洗髪洗面化粧台、ガスコンロ設置またはシステムキッチンに変更、

エアコン設置、インターネット料金や最近普及してきている24時間サービス等の料金を家賃に含ませて、それで更に周辺相場より低めに家賃を設定する。

 

これができたら空室リスクを減らすことができそうですね!?

その分利回りは悪くなるので、損益分岐点ギリギリの判断も必要になるかと思いますが、これから益々厳しくなってくる市場です。

いまから具体的な計画を練ることも大切だと思います。

ご自身のライフプランと併せて、計画してみてはいかがでしょうか。

 

次は、今後の「住まい探しで重視する設備」についてまとめてみました。

今後住まい探しで重視する設備

ここでは、「今後住まい探しで重視する設備」についてまとめてみました。

 

まず全体のデータです。

全体

1.独立したバス・トイレ

2.駐車場

3.防音

4.バルコニー

5.収納スペース

6.フローリング

7.2口以上のコンロ

8.浴室乾燥機

9.オートロック

10.モニター付きインターホン

11.駐輪場

12.浴室追炊機能付き

13.耐震構造

14.インターネット接続無料

15.温水洗浄便座

16.宅配BOX

17.IHクッキングヒーター

 

という結果でした。

「住まい探しで重視したこと」と少し変わってきていますが、やはり圧倒的にバストイレ別が1位です。

 

では男女別データトップ5です。

男性

1.独立したバス・トイレ

2.駐車場がある

3.防音

4.バルコニー

5.収納スペース

 

女性

1.独立したバス・トイレ

2.駐車場がある

3.バルコニー

4.防音

5.収納スペース

 

となっています。

 

いかがでしょうか。

これらのニーズを踏まえ賃貸物件をどう運用していくか!?

難しい課題ではありますが、結果がある以上、場をみながら改善していく必要もありますね。

 

伊東市の場合、設備があるに越したことはないですが、古いアパートも多いため、設備投資するよりも家賃で勝負した方がメリットがあることもあります。

まずは、家賃!

個人的に次ぎに駐車場、次にエアコンやモニター付きインターホン、浴室追炊機能、ピッキング対応キー、洗髪洗面化粧台等々、付けてみてはいかがでしょうか。

 

最後に、いま個人的に考えることをまとめてみました。

個人的推察

今後について個人的にな意見をまとめてみました。

ご参考にして頂ければ幸いです。

 

現代では何においてもそうだと思いますが、二極化が進んでいます。

二極化というよりもある意味淘汰ですね。

 

では、どのように二極化してきているのか。

伊東市のアパートについて当てはめてみると、決まりやすいのは、高くても決まる新築、や古くても家賃が割安で手入れがされているところ、相場よりも割安でメリットのある設備や条件なところ、などです。

逆に決まりにくいところは、手入れのされていない古いところ、や家賃設定が周辺相場並み(割高)のところ、築年数的に手を掛けにくい5~15年築のところ、は入居までに時間がかかっているように思います。

 

 

個人的に印象な現象は、新築時は即決まり、築2,3年のうちは退去してからもすぐに決まっていたお部屋でも、なぜか4年以上経ってくると数ヶ月間決まらないお部屋があることです。

 

要因を考えてみると、他に新しい物件が出てきていることや、新築当時並みの家賃設定のため周辺相場と比べ割高になっている、こと等は容易に考えられますが、

それよりも伊東市の市場自体が読みにくいことにある、のではないかと思います。

詳しくは省きますが、伊東市の市場はそれだけ難しいのだと思います。

 

 

賃貸は他のお部屋との勝負ですから、一般的に比較しやすいもので考えてみると、築3年より新築ですよね。

例えばポータルサイトで賃貸物件を条件検索してみると、築年数の場合、

・新築

・3年以内

・5年以内

・10年以内

・15年以内

・20年以内

となっています。(アットホームの場合)

ということは、築年数が20年超の物件はヒットしません。

いくら手を掛けていても築年数にこだわる人には、

ダメということですね。

 

絶対5年以内という条件の場合も、築6年経った物件は該当しませんよね。

と、こういった細分化されてきている検索サイト等の実情を

踏まえても他のお部屋との勝負はかなり難しくなってきています。

 

では、どうしたらいいか。

次でまとめてみたいと思います。

個人的推察2

業者と一般ユーザー(借手)の両面から考えてみたいと思います。

 

まず、一般ユーザーからです。

借りたい方は、当たり前ですが「良いお部屋をお得に」借りたいと思っています。

ベストは、新築を叩いて叩いて破格で借りることでしょうか。

はい、これはまず無理だと思います。

新築はオーナー様の資金計画から逆算して家賃設定を行っていますので交渉の幅は、できたとしても小さいと思います。

 

話が逸れましたが、「良いお部屋をお得に」とは、「予算内で理想以上の」お部屋ということです。

 

例えば、3万円のご予算で2DK、駐車場1台付、日当良好というご希望。

4万円であれば見つかる可能性は十分あると思いますが、それが3万円ともなるとかなり難しいと思います。

それでも内々で提供できれば、「予算内で理想以上の」お部屋になります。

 

一般には公開募集できないけど、オーナー様と不動産会社の間で、こういう条件なら家賃もここまで譲歩するよ、とか、設備だってエアコン、照明くらいなら付けるよ、などの約束事ができるのであれば、「予算内に収めて理想以上の」として提供することが可能ということです。

 

正直こういうことは、不動産会社からはなかなか提案できないことだと思います。

「家賃も下げてエアコンと照明くらいは付けてよ」はい、僕は躊躇してしまいます。

伊東市の場合、オーナー様に家賃の相場をお伝えすることが難しい、という理由もありますし、何よりも少しでも高く貸したいオーナー様と少しでもお得に借りたい借り手の意向は、利益相反していますからね。

 

いまは「借手市場」ということも考慮し、どこまで折り合いできるかがポイントだと思います。

個人的推察3

ここでは、賃貸物件における”サービス”について考えてみたいと思います。

 

サービス=メリット ですね。

では、誰のメリットになるのかを考えてみたいと思います。

 

まず、借りる方のメリットですが、

・初期費用が抑えられる

・何かあれば来てくれる、直してくれる

・付加価値的なサービス

でしょうか。

 

「初期費用が抑えられる」

 

初期費用になる敷金や礼金、火災保険料、保証料、仲介手数料、前家賃等、他より安くなるに越したことはありませんね。

では、これを借りる方にメリットがあるようにするには、貸す方、仲介業者が泣くしかありません。

賃貸業は、この仲介手数料で成り立っていますので、正直なかなか厳しいのが現状だと思います。

これは、大家さんと仲介業者、管理会社がどう取り決めていくのかがポイントですね。

 

次に「何かあれば来てくれる、直してくれる」

 

入居中のトラブルに関することですが、これは様々なケースがあるので、非常に難しいと思います。

夜中に鍵がなくて中に入れない…

管理を任され鍵を預かっていて、尚かつその時間帯に起きていれば対応可能ですが、対応できない場合もあります。

では、そういうトラブルに備え、サポートサービスのあるお部屋にする、ですが、サポートサービス費用は誰が負担するのか、が気になるところですね。

大家さんが負担したり、家賃に含まれていれば本当のサービスになると思います。

 

現状で一番多いのが漏水です。

これもいつ起こるのかによって対応が変わってきます。

空いていれば対応できますが、空いていない場合、水道屋さんに行ってもらうことになります。

では、この水道屋さんの費用は誰が負担するのか、これは漏水の原因により負担する側が変わってきます。

水道トラブル○○○○円、安いか高いかはその方次第ですが、やはり安く済むに越したことはないですよね。

 

他に入居する「付加価値」的なサービス。

現在、保険や民間の業者が色々なサービスを有料で提供していますので、これを誰が負担するのかによって本当のサービスに

繋がっていくと思います。

地場の大家さんなんかは、入居者の方にお裾分けなんかもありますね。

地場ならではのケースだと思いますが、これも嬉しいサービスになるかもしれません。

 

サービスと言っても誰のサービスを考えるかによって、かなり考え方が変わってくると思います。

 

これが賃貸業における一番課題です。

差別化を図るためにも

色々と勉強していきたいと思います。

 

次に貸す側からのサービスを考えてみたいと思います。

個人的推察4

次に、貸す側のメリットについて考えてみたいと思います。

貸す側のメリット、さて何でしょうか。

メリットというよりは、リスクをどれだけ下げられるか、だと思います。

 

賃貸業には様々なリスクや金銭的な問題があります。

①空室

②滞納

③家賃下落

④入居者間トラブル

⑤原状回復

⑥室内補修

⑦孤独死

⑧災害

等々。

 

これらがなるべく起こらないようにしていくことが大家さんにとっての一番のメリットだと思います。

では、起こらないようにするのは誰でしょうか。

不動産会社ですね。

 

しかし、ここで問題です。

明らかに相場より高い賃料だった場合、決まらないのは不動産会社のせいでしょうか。

 

しっかりとした提案やコンサルができていないからだ、というご意見も、もちろん承知していますが、家賃の値下げや設備投資の提案って、なかなか受け入れられないのも事実です。

 

値下げすれば決まるのか!?

設備を新しくすれば決まるのか!?

入らなかったらどうするのか!?

等々、ここにもリスクがあるからですね。

 

滞納のリスクは、保証会社に加入してもらうことにより軽減できますが、その分、借りる側の負担が大きくなります。

だったら保証料のかからない別のもっと条件がいいところで、となってしまっては意味がありません。

もちろん、滞納の可能性がある方に入居してもらうより空室の方がいいというご意見もありますが、いまの時代、どこでどう生活が変わるかわかりません。

考えれば考えるほど、難しい問題です。

 

 

結論は、貸す側のメリットやサービスは…正解のない課題でしょうか。

最後に

2年前に作成し、色々なことを書いてきましたが、伊東市の不動産市場は年々厳しくなってきています。

 

統計では、日本の貯蓄ゼロ世帯は30%を超え、伊東市も相当世帯あると考えられます。

また、伊東市の人口一人当たりの所得は、県内ワースト2の217.8万円です。

今後、格差は益々広がり二極化が顕著になると、市場もかなり厳しい状況になると考えられます。

 

いまからどう対策すればいいのか考え、早めの行動が大切だと思います。

 

特に賃貸市場は、厳しくなる一方のため、転売するタイミングの見極めも重要です。

 

最後までご購読頂きありがとうございました。

 

尾崎 弘一